2019.12.11-23 エベレスト街道

世界最高峰エベレスト(8848m)を見たくて、エベレスト街道を歩いた。 ネパールの首都カトマンズへは、タイ/バンコク経由で入る。 乗継ぎに5時間待ったこともあり、到着までほぼ1日、長かった~。 カトマンズには昼過ぎ着、時間があったので少し市内を散策。 亜熱帯とは言え流石に12月だと少し肌寒く、現地の人などダウンを着こんでいる。 とにかく人が多く、穴だらけの道路を自転車,バイク,車が無秩序に進むので気を使う。 小さいバイクに4人乗りしてるし、運転手以外はヘルメットを被ってないし。 旧王宮まで行くが、外国人の入場は有料で時間も無いので引返す。

【旧王宮】

エベレスト街道1日目は、ルクラ(2827m)からパクディン(2610m)まで歩く。 まず、カトマンズからエベレスト街道入口のルクラまで国内線第1便で移動。 30人乗くらいか。

【プロペラ飛行機、小さい! 】

雲がどんより空を覆って景色は見れなかったが、無事、到着。 後で聞いたのだが、次の便からはガスで全て欠航だったらしく、運が良かったかな。 しかし、天気が悪いこともあり、思っていたよりも寒い。さて、いよいよ出発!

【ルクラのメイン通り、Shopやロッジが並ぶ。】

【エベレスト街道は有料、右の事務所でチェックされる】

【街道には荷物運搬用牛馬の糞が至る所に落ちている】

初日ということもあり、だらだら下って少し登ると、昼過ぎにはパクディン着。

【この日の宿、他の宿も似た感じ】

ロッジでのんびり暖炉で暖まっていると、なんと、雪が降ってきた。 雪(雨)は殆ど降らないと聞いていたが、明日からどうなるのか。。。

エベレスト街道2日目は、パクディン(2610m)からナムチェ(3440m)まで歩く。 ナムチェはエベレストへ続く街道の拠点。 さて、昨晩の雪は。。。しっかり積もってる! う~ん、この標高で20~30cmだと上はどうなってるか。。。 尤も、現地の人にとって街道は生活道路なので、トレースはバッチリ。 歩くのに支障は無いし、粉(糞)塵が飛ばないのは有り難い。(糞は雪と混じってるが) ただ空は厚いガスで低く覆われ、寒々としてテンションは上がらず。 昼頃に暫く日が射し尖った峰が雲間に見えたが、ほぼ展望は無し。

【タムセルクが雲間に見えた】

【高度感のある吊橋、下は使われていない】

ナムチェに到着するも、街自体がガスで蓋された様で、寒さが増す。 夕方にヌプラ(5885m)とコンデ・リ(6187m)が見えるも、直ぐに街全体はガス中に。 明日は晴れればいいのだが、不安だ。

エベレスト街道3日目は、ナムチェ(3440m)からタンボチェ(3867m)まで歩く。 街道屈指のパノラマコースを経た後、3190mまで下り600m登り返す。 負荷もかかるので高山病が少し懸念されたが、特に問題は無かった。 ただ展望は、朝こそ少し日が射したものの、その後はガスで無し。 寒さもあってテンションはだだ下がり。 冬だしこのまま天候が回復しないかも。。。と、不安が膨らむ。 雪に埋もれたタンボチェに到着、チベット仏教寺院を見学しに行く。 するとガスの流れが刻々と変化し、時に周囲が見えるでは無いか。 右手のアマ・ダブラム(6812m)は、凸形状がすごく印象的な山容で分かりやすい。 その横に、雪の帽子を被った様なカンテガ(6799m)と△形状のタムセルク(6623m)。 左手にはタウツェ(6501m)と、6000m級の景色が広がる。 エベレスト手前のヌプツェ(7855m)とローツエ(8516m)も見えてきた。 そして暫くすると、雲に隠れていたエベレストが。。。やった、見えた! 少し雲がかかっていたが、山容ははっきりと分かった。 良かった、来た甲斐があった。(感動~) 暫くするとガスが周囲を覆い何も見えなくなった。 明日、ガスが晴れればいいのだが。。。

エベレスト街道4日目は、タンボチェ(3867m)からクムジュン(3800m)まで歩く。 日の出前、これまで天気が良くなかったので、ドキドキしながら窓の外を見る。 なんと視界はクリア、スグ準備をして外で太陽光が射すのを待つ。 背後に赤く染まる氷雪壁、正面のエベレストにも日が射してきた。 輝くエベレスト、感動~! 暫くすると、手前のヌプツェ(7855m)とローツエ(8516m)にも日が射し輝く。 周囲の6000m級の山頂にも日が当たり、白く光る。 美しい、本当に美しい、来て良かった!

【赤く染まる氷雪壁】

【エベレストに日が射してきた】

【ヌプツェとローツエにも日が射す】

朝食後にチベット仏教寺院を見学してから出発、600m谷を下り登り返す。

【ヌプラとコンデ・リ】

街道屈指のパノラマコースの展望を楽しみながら、雪の中をクムジュンに到着。 この日は天気と展望に恵まれ、最高の1日だった。

エベレスト街道5日目は、クムジュン(3800m)から4200mポイント(クンデピーク)を経て ホテルエベレストビュー(3880m)まで歩く。 エベレストは見れたので、この日は今回の目的の残り2つを実現する。 即ち、4200mポイントに立つこととホテルエベレストビュー宿泊。 クンデ村を過ぎると4200mポイントまでトレースは無く、完全バリエーション。 装備無しでの雪の急斜面トラバースは滑る個所も有り、流石に慎重になった。 雪が柔らかめとは言え、ピッケル無しでこの斜度だと止まらんだろう。。。

4200mポイントからは絶景が広がる。 正面にクーンビラ(5761m)が迫り、右にタウツェ(6501m)。 ヌプツェ(7855m)とローツエ(8516m)の背後にはエベレスト(8848m)。 凸形状が印象的なアマ・ダブラム(6812m)と雪の帽子を被ったカンテガ(6799m)。 △形状のタムセルク(6623m)とクムス・カングル(6799m)。 谷を隔てて、ヌプラ(5885m)とコンデ・リ(6187m)、キャジョ・リ(6186m)。 素晴らしい景色だ!

【カンテガとタムセルク】

【ヌプラとコンデ・リ】

【キャジョ・リ】

【4200mポイント】

長く居たいが、ホテルエベレストビューを目指して下山開始。 ホテルは立派で部屋も広く設備もGood。 温水シャワーがあり、久しぶりに頭髪と体を洗えて人に戻った感。 食事は完璧な和食、部屋もミニストーブと電気毛布で快適。 窓からはエベレストが見えたが、じきに周囲はガスで覆われていった。

エベレスト街道6日目は、ホテルエベレストビュー(3880m)からモンジョ(2840m)まで歩く。 天気も良く出発時間も遅いことから、ホテルの展望台から景色を楽しむ。 徐々に朝日を受けて輝きだすエベレストや6000m級の白い峰々。 殆ど雲は無いので山が綺麗に見える、美しい! 朝食(洋風)を挟んで、ただただ景色を眺める。

【タウツェ】

【奥にエベレスト、絶景が広がる】

【ヌプツェとローツエの背後にエベレスト】

【アマ・ダブラム】

ホテルを出発した後は、ひたすら下り。 ナムチェからは往路と同じ道を辿るが、日が射して暖かいので印象が全く違う。 往路でガスり凍った印象だったナムチェ、人が往来し活気さえ感じる。 吊橋の辺りからは周囲の雪も少なくなり、数日前の寒さが嘘の様。

【ナムチェ、活気がある】

エベレスト街道7日目は、モンジョ(2840m)からルクラ(2827m)まで歩く。 往路では見えなかったクーンビラ(5761m),タムセルク(6623m)や クムス・カングル(6799m)をバックに歩く。

【クムス・カングル】

街道の雪は溶けて無くなり、本来の粉(糞)塵の道に戻っている。 景色を楽しみながらのんびり歩き、街道起点のルクラに到着。 Shopやロッジが並ぶ中を人が行きかい、戻ってきたんだナ~。 そして、街道歩きは終わったんだ。。。 初日に雪が降り、その後もガスで展望無しでどうなるかと思ったが、 その後は天気に恵まれ素晴らしい景色を十分堪能できた。 来て、良かった! 次の日はルクラからカトマンズまでプロペラ飛行機で移動。 これも次の日は悪天候で飛ばず、ヘリを個人で呼んだ人がいたらしく、 行きも次便から欠航だったのと併せて運が良かったかな。

【ヌプラと クーンビラが見えてきた】

カトマンズに戻って昼食。 チベット料理、モモ。 蒸し餃子で美味。

カトマンズに戻った9日目は、12km東にあるバクタプルを観光。(外国人の入場は有料) 旧王宮など中世のレンガで造られた街並みを見て回る。 世界遺産になっていることから、かなり整備されていて歩き易い。 現地の人は普通に生活しているので、その様子が垣間見えるのもイイ。 生贄を捧げた血の跡など、宗教が生活に強く根付いているのを感じる。 名物、"王様のヨーグルト" も美味でした。 次の日、帰国便から白く輝くヒマラヤの峰々を見ることができたのも良かったカナ。

【バクタプルのダルバール広場、旧王宮や寺院が並ぶ】

12/13 08:30-12:10 ルクラ      – パクディン

12/14 08:30-16:20 パクディン    – ナムチェ

12/15 08:00-15:50 ナムチェ     – タンボチェ

12/16 08:00-14:40 タンボチェ    – クムジュン

12/17 07:30-15:00 クムジュン    – ホテルエベレスト

12/18 10:00-14:30 ホテルエベレスト – モンジョ

12/19 08:00-15:00 モンジョ     – ルクラ

(ヒロ)