2023.4.28~5.2 シェラン湖トレイル(~そうだ、アメリカへ行こう!~)

メンバー:Yちゃん(アメリカ在住日本人)、NT(アメリカ人)、AX(カナダ人)、よっしー(日本人)

巷では新型コロナウイルスの5類への移行が決まり、WBCで侍ジャパンの優勝に沸いた3月末、数十年に一度のチャンス(ゴールデンウイークを絡めた長期休暇)を手に入れた私は、突如アメリカの友人Yちゃんを訪ねることに決めたのでした。

で、偶然が重なり、アメリカでトレイルする事になり…

4月27日(アメリカ入国)
Yちゃん宅はシアトル中心地から車で20分ほど東のレドモンドという街にありました。
数年ぶりに会うご主人NTが、照れながら日本語で『オヒサシブリデース』と歓迎してくれました。
(私のせいで、仕事部屋を強制退去させられたのに…(^-^;。)
時差ボケ解消の為、夜までに寝てしまわないよう近所を散策。

昨日まで曇りや雨の日が続いていたそうですが、今朝から好天になったそう!私持ってる~!!(笑)

ちなみにワシントン州は雨が多く、冬には雪も積もるので、ここに住む人達のステレオタイプは『スバル(車)に乗って、ゴアテックスのレインを着て、ゴアテックスのハットをかぶるのよ~』と、Yちゃんがスバルを運転しながら教えてくれました(笑)

帰るとご馳走の支度が始まっていました。アメリカ人はサラダかグリルでしか野菜を食べないから…と嘆きながらも手に入る野菜で工夫を凝らした晩御飯!とても美味しかった〜


久しぶりの再会で話は尽きない。(中学生英語レベルの私に、Yちゃんは通訳しっぱなし。ごめんよ~💦💦)

明日は、登山口の街シェランへ移動します!

4月28日(前泊)
午前中はレンタル装備の受け取りに同行しました。バーナー、フライパン、鍋、テントを予約してくれていました。
NTから、念のため試しておくように言われたのが大正解!バーナーは使い方を教えてもらわないと分からない構造だったし、テントを広げると、なんとびしょ濡れ!代わりに新品のようなNEMOのウルトラライトが借りれました。
戻って大急ぎでパッキングし、車で出発!!

5時間ほどで前泊地シェランの宿に到着しました。少し遅れて、カナダからAXが到着!(AXとNTは大学時代からの腐れ縁ってやつだ。)
私とは初対面で言葉も通じないので、互いに緊張…。でも、行動食を沢山持ってきてくれて、私のお土産にと渡してくれました。とても嬉しい〜(//∇//)

AXから頂いたお土産の一部(右端はヤクのビーフシチュー、あと二つはスクランブルエッグ)

さぁ、明日からはいよいよトレッキングスタートです!!

4月29日(トレッキング1日目)

朝、快晴!快晴!!快晴!!!まさにteruruです!(会名の由来は、創立前、重要な山行でいつも晴れていたから!なのです。)

宿から見るシェラン湖 今日からは写真左奥へと向かいます!

まずはフェリーに乗って登山口へ向かいます。
フェリーの中は大賑わい。予約を取ってもらってよかったー。

10時20分就航~11時過ぎ登山口のPrince Creekに到着。

Prince Creek

いざ、出発です!!
湖の向かい側には、まだ雪を被った2000m以上の山々が連なります。

私はただただ『ビューティフルビュー!!』を連発するのみ(笑)

この日は気温も高く、さながらリゾート地のような出立ちのハイカーも。
5時間ほど歩いた所で、重い荷物を担いでくれていたNTとAXは少し長めの休憩。私とYちゃんは先に進んでテン場の確保をする事になりました。
が、ここで問題発生!
歩けど歩けど、テン場らしきところは現れない。
GPSを確認すると、予定のキャンプ地を大幅に超えているではないか!!
どうやら2人と分かれたところがキャンプ地Meadow Creekだったのです。

結局、AXとNTと再び合流し、2日目立ち寄るはずだったMoor Point まで歩いてこの日のキャンプ地としました。
初日の移動距離はなんと16㎞。どおりで疲れたと思った〜(;´Д`)

キャンプ地はとても広くて、テントもまばらにあるだけ。テント張り放題!! のように見えましたが、これがアメリカルール。プライベート空間を大切にするアメリカの人にとっては、これがテントの間隔だそうです。

後で日本のテン場写真を見せたら驚いてました(笑)crazyな状況に見えただろうなぁ。

19時 無事、私達も場所を確保して、晩御飯の支度へ。それにしても広すぎでしょ(笑)

ちなみに、この写真↑の時刻はなんと20時前。
日没が20時過ぎなので、21時でも薄明るくて、1日がとても長く感じる。
この日はクタクタになったので、日本から持ってきたフリーズドライのパスタと雑炊で簡単に晩御飯。

美味しいよ!!とバクバク食べるNT(笑) 私もうれしいよ!!

そろそろ就寝の支度。で、もう一つ、アメリカ山行のルール

アメリカ登山では、山小屋などは無く、自然の状態に近いところが多い。なので、動物達の生息地も近い。特に熊やネズミが食べ物に寄ってきてしまうので、においの強いカレー等は厳禁。寝る時は食べ物やにおいの付いたリップクリーム等を熊缶(プラスチック製)や熊袋(専用の厚生地巾着)に入れて、テントから離れたところに置いたり吊るしておくのだ。(専用シェルターがあるところも多い)

4月30日(トレッキング2日目)

早朝に小雨が降ったので、のんびり7時の起床。

朝食はYちゃん考案の、フリーズドライブルーベリーの入ったパンケーキ。美味しかった~。この案はいただきでしょ!!

10時過ぎ 2日目のトレイル出発です!

誰かが置いて行ったダイヤリーに私達も記録。私が日本から来たことをNTが書いてくれた。

雪解け水(?)の川があちこち。渡渉箇所多数。

13時過ぎ、あっという間に2日目キャンプ地のFlick Creekに到着。

本日の移動距離5kmちょっと(笑) 昨日歩き過ぎたからね。

桟橋で疲れた脚を冷やしてるNTと悪巧み中のAX

Flick Creekには立派な東屋がありました。湖に面する1辺がオープンなので眺めが最高。

Flick Creek

この日は午後から風がどんどん強くなり、どこからか煙も漂ってきた。(山火事の多いエリアなので心配したけど、人工的に山火事を起こして燃え広がりを防ぐエリアを作っていたことが、無線通信で確認できた。)

NTとAXは、手土産の手ぬぐいをマスクに。これ最高じゃん!!と言ったとか言わないとか(笑)

We are BFF !

時間的にはゴールの街ステヘキンのキャンプ地まで行けそうだったけど、せっかくだしこのままのんびり過ごそうよ、との結論に。(明朝、この判断が大正解となった。)

長い時間、互いに仕事の話やNTとAXの学生時代の話、日本の登山話などに花を咲かせた。雪山の話では、『ラッセル』が日本語だということ、アメリカにはそれに代わる単語がないことを知ったので、『ラッセル泥棒』を教えると大ウケ!!日本語教室、英語教室も開催(笑) まさに異文化コミュニケーション~(40代以上には懐かしのCM?)

東屋の中でのんびり~

動いてないけどおなかは空く。ということで、引き続き晩ご飯。今夜はYちゃんがスーパーで購入しておいてくれた『サッポロ一番塩ラーメン(アメリカ仕様)』!(写真無しが続きます。悔しい…)

翌朝は雨の予報。東屋の中にテントを張って就寝しました。

5月1日(3日目)

明朝は予報通りの雨。しかも雷雨。屋根付きのこの場所に留まったことが本当に功を奏した。

6時起床 朝食は、これまたYちゃん考案、全卵粉に粉チーズや乾燥ベーコンを混ぜて作ったオムレツ!!

全卵粉は水を加えるだけで溶き卵になるのだ!日本では見かけた事ないけど、これがあれば、だし巻き、丼もの、茶碗蒸し…山でのメニューが広がるではないか〜。絶対買って帰ろう。

8時 最終日のトレイル出発。

この日も歩くのは5kmほど。お天気は良くなかったけど、ゴールするのがなんだか惜しい…。3日間あっという間だったなぁ。

予定より1時間早く船が出向(そんなことある⁈)

最高の3日間でした!さよならシェラン湖~

AXとはここでお別れ。言葉の壁は大きかったけど、最後は最高の笑顔で手を振ってくれたので、これで私たちは立派な山仲間だ!(多分)

私たちもレイモンドへの帰路に着いた。

おまけ 5月2日(帰国前々日)

前の日はトレッキングの疲れでお昼前に起床。ザックの中身を片付けたり、テントを干したり、近所のスーパーでお土産を買ったり。

トレッキングで使った全卵粉とフリーズドライのフルーツ

夜は、Yちゃん宅の近くに常設されているパブリックBBQコンロ(?)で豪快なマグロステーキ!ワシントン州のワインまで用意してくれていた!(明後日のフライト時間が早いので、ゆっくり晩御飯を楽しめるのは今夜が最後) 乾杯~!

乾杯は小指を立てるのがYちゃん夫妻のルール(笑)

この夜も、昔話や山談議で話は尽きない。

風速の話になった時、アメリカでは風速は時速だし、マイルだし…で、結局どれくらいの強さだったのか頭が追い付かないまま次の話に進んでしまった事が印象深かった(笑) アメリカでは単位変換が面倒だ(^-^;

3日(帰国前日)

今日は午後からYちゃんとシアトル観光!(今日もteruruです!)

まずは巨大アウトドアショップREIへ。大都会のど真ん中にあるのに、まるで森の中にあるよう。サイクリングコーナーもあり、バイクの試乗ができるらしい。Yちゃんに時間をもらい、一人お買い物。REIオリジナルグッズやジャケットを衝動買いしたり…思う存分堪能した。

ちなみに、REIはCO-OP、つまり生協なのです。アウトドアが暮らしに根付いていることが分かります。

次に訪れたのは、バラード・ロックス。

シアトルは港町で、湖も多い。ここバラード・ロックスには、水位の異なる海と湖を行き来するための水門があり、さらにその施設を利用して鮭が遡上できる工夫もされていました。

こっちは海側。ちょうど鉄道僑が開いてた。
クルーザーが行儀よく並んでる。
シアトルでは長い冬が終わり、一斉に活動を始めた頃なんだとか。

周りは緑豊かな公園になっていました。

ランチは油したたるフィッシュアンドポテト(笑) 食べようとすると後ろから熱い視線を感じた。振り返ると、仁王立ちのリス!シャッターチャンスを逃したのでは無く、見慣れてしまったのだ(笑)

こうして、最終日も余すことなく遊びつくし、翌朝、二人に見送られながら帰国したのでした。

アッと言う間だったけど、YちゃんとNTのおかげで、本当に充実したアメリカ滞在となりました。(ありきたりな言い方しか思いつかないけど…)

次は日本の山でLet’s enjyo together !!

シアトル市街地を望む